海外旅行や留学、出張時に「LINEは使える?」「通話は無料?」といった疑問は多いもの。
LINEはインターネット環境さえ整っていれば、世界中ほとんどの国で日本と同様にメッセージや無料通話が楽しめます。
ただし、国によっては規制や利用制限が存在するため、渡航前に利用可否を把握し、必ず現地の通信環境やVPNなど対策を整えておくことが重要です。
この記事では、渡航国別のLINE利用可否や快適に使うためのポイントを丁寧に解説し、安心かつスマートな海外コミュニケーションをサポートします。

- 通信会社で20年間以上、海外スマホの使い方をサポート
- 自身も旅行が大好きで、年2回は海外へ出かける
- eSIMの便利さを、初心者にも分かるよう情報発信
LINE通話を海外で利用する際の基本情報

LINE通話の仕組みとその利点
LINE通話は、インターネットを通じて音声や動画を送受信するVoIP(Voice over Internet Protocol)技術を利用しています。
通信会社の音声通話サービスを利用せずに、モバイルデータ通信に音声を乗せて通話しているため、データ通信(ギガ)を消費します。
また、モバイルデータ通信は国内外問わずWi-Fiで代用できるので、この場合はギガも消費しません。
このように、音声(電話)回線を使わずに通話ができるため、世界中どこにいてもインターネット接続さえあれば通話可能という利点があります。
なお、LINE通話のデメリットとしては、固定電話や携帯電話など「電話番号あて」には発信ができません。
通話するためには、相手もLINEを利用している必要があります。
Lubar以前LINEから電話番号あてに発信できた、有料サービス「LINE Out」ってのがあったけど、2023年5月で終了しているよ
海外でのLINE通話の方法とは?
海外では現地の通信会社と直接つながるeSIM、レンタルポケットWi-Fi、またはホテルなどの無料Wi-Fiを利用してLINEを使うのが一般的です。
ただし、日本のスマホをそのまま持っていき国際(海外)ローミングを使用する場合は、高額請求のリスクがあるため、国内利用のSIMはデータローミングをオフに設定し、Wi-FiやeSIMを活用するのが賢明です。
スマホはiPhone・Androidともに、Wi-Fiで接続されているとモバイルデータ通信が可能な状態であっても、Wi-Fi優先でデータ通信を行います。
しかし、Wi-Fi接続が不安定になったり切断されたときは、モバイルデータ通信がONの場合、自動的に切り替わってデータローミングが発生してしまいます。
このため海外で高額データ通信料金を発生させないためには、普段日本で契約しているSIMの「データローミングをOFF」にしておくことが重要です。



「ローミング」ってなに?



契約している通信会社のSIMで、違う通信会社の通信網に接続することだよ
国際(海外)ローミングとは?(※ ここを押すと開きます)


国際ローミングとは、海外滞在中でも普段国内で利用しているスマホが利用できる仕組みです。
日本であなたが契約している通信事業者(ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル)が海外の通信事業者と提携しており、その提携ネットワークに接続することでサービスが成り立っています。
ローミングを利用すると国内で普段利用している電話番号で海外でも着信・発信・SMSができます。
さらに、スマホ側の設定でデータローミングをONにすれば、普段のSIM回線でインターネットも利用できます。
利用者のメリットとして、現地のeSIMやレンタルWi-Fiを用意しなくてもデータ通信ができ、普段の電話番号で音声通話もできることです。
ただし、日本の通信事業者経由で現地回線を利用するため、普段より通話料やデータ通信料が高額になるという大きなデメリットがあります。
日本から海外へのLINE通話料金の概算
国内・国外問わずLINE通話は基本的に無料ですが、通話に必要なデータ通信料が発生します。
音声通話の場合は1分あたり約0.3MB、ビデオ通話では1分あたり約5MB程度が目安です。
つまり、1時間の通話でも数十MB程度で済むことが多く、料金的には非常に経済的です。
ただし渡航する国によっては中国のグレート・ファイアウォールなどLINEが規制されており、VPNを経由しないと利用できないことがあるので注意が必要です。
渡航国別LINE利用可否表 (※ ここを押すと開きます)
| 国名 | LINE利用可否 | 主な規制・特徴 |
|---|---|---|
| アメリカ | 利用可 | LINE普及率低、Messenger主流 |
| 韓国 | 利用可 | LINE普及率低、カカオトーク主流 |
| 中国 | 利用不可 | 規制あり、VPNで一部回避 |
| 台湾 | 利用可 | LINE主要アプリ |
| タイ | 利用可 | LINE主要アプリ |
| 香港 | 利用可 | WhatsApp主流 |
| シンガポール | 利用可 | WhatsApp主流 |
| ベトナム | 利用可 | Zalo主流 |
| フィリピン | 利用可 | Messenger主流 |
| ドイツ | 利用可 | WhatsApp主流 |
| フランス | 利用可 | WhatsApp主流 |
| インドネシア | 利用可 | WhatsApp主流 |
| オーストラリア | 利用可 | WhatsApp主流 |
| マレーシア | 利用可 | WhatsApp主流 |
| ロシア | 利用不可 | 規制あり、Telegramが主流 |
| 北朝鮮 | 利用不可 | 利用禁止 |
| イラン | 利用不可 | 利用禁止 |
| UAE(ドバイ) | 通話不可/チャット可 | 通話は制限、VPN利用時のみ可能 |
- 中国、ロシア、北朝鮮、イランなどは利用が禁止・規制されています。
- UAEやサウジアラビアは通話機能(VoIP)が制限され、チャットのみ利用可能な場合もあります。
- アジア圏(台湾やタイ)はLINEの普及率が高く、現地でも日本同様の使い方が可能です。
- アメリカやヨーロッパ諸国は普及率は低いものの、インターネット環境があれば利用自体は可能です。
- 規制国ではVPNを使えば一部利用できる例もありますが、合法性や接続安定性に注意してください。
海外で日本の友達にLINE電話をかける方法


各通信会社のローミング時の音声通話料
LINE通話について解説する前に、国際ローミングでの通話料について確認しておきましょう。
国際ローミングでの通話のメリットは普段国内であなたが利用している電話番号で渡航先でも着信できることです。
また、あなたから発信する際のメリットは、固定電話や携帯電話の電話番号あてにも発信ができること。
しかしその反面、この表を見ると分かるように海外での通話料金は、高額であることに注意が必要です。
国際ローミング中に日本の電話と話した通話料(1分あたり)
| ドコモ | au | ソフトバンク | 楽天モバイル | |||||
| 発信時 | 着信時 | 発信時 | 着信時 | 発信時 | 着信時 | 発信時 | 着信時 | |
| 韓国 | 125円 | 70円 | 125円 | 70円 | 190円 | 75円 | 190円 | 95円 |
| アメリカ | 140円 | 175円 | 140円 | 165円 | 0円 | 0円 | 195円 | 195円 |
| 台湾 | 175円 | 145円 | 175円 | 145円 | 290円 | 150円 | 290円 | 170円 |
| タイ | 175円 | 155円 | 175円 | 155円 | 180円 | 195円 | 195円 | 195円 |
| ベトナム | 280円 | 80円 | 195円 | 80円 | 295円 | 85円 | 295円 | 95円 |
- 同行者などローミング中の携帯電話にかける場合には、同じ国に滞在していても「日本宛」の通話料金となります。
海外渡航先でLINE通話する方法は?
ローミング中、スマホに始めからある電話アプリで相手を選んで発信してしまうと、上記のように高額な通話料がかかります。
海外渡航先でLINE通話をするためには、まずWi-FiやSIM(海外eSIMなど)でデータ通信(インターネット)ができるようにしておく必要があります。
その状態であれば、あとは国内にいるときと同じように、LINEから通話相手を選んで受話器ボタンで発信するだけ。
お互いがLINEで通話しているため、渡航先から日本にいる人と通話しても、海外旅行に一緒に来た友人や家族のスマホと通話しても通話料はかかりません。
ただし、データ通信(ギガ)を消費していることは意識する必要があります。
Wi-FiなしでLINE通話を行う昨今の選択肢
Wi-Fi環境がなくても、現地のSIMプランを使えばLINE通話は可能です。
特に短期滞在者にはデータ容量が1~3GB程度の、渡航前に契約できる格安eSIMが人気で、必要なときだけ通信ができるトッピング方式も広がっています。
LINEを用いたビデオ通話の利便性
ビデオ通話は家族や友人の顔を見ながら話せるため、長期滞在や留学中の利用者に好まれます。
ただし、動画データは通信量が多く、Wi-Fi環境下での利用がおすすめです。
通信が不安定な場合は音声通話に切り替えましょう。
国際ローミングとLINE通話の比較
国際ローミングで音声通話を利用すると、日本契約のSIMで現地の携帯網を使用するため料金が高額になります。
一方で、LINE通話はインターネット経由のため国際通話料がかかりません。
音声ローミングよりLINE通話の方が圧倒的に安く安全に利用できます。
LINE通話にかかる料金(データ通信)の詳細
| LINEで消費するデータ通信量 | ||
| テキスト(文字) メッセージ1通 | 約3KB | |
| スタンプ1個 | 6~10KB | |
| 写真を1枚送付 | 100~500KB | |
| 動画を1回送付 | 3~5MB(3,000~5,000KB) | |
| 音声通話 | 10分:約3MB / 1時間:約10MB~25MB | |
| テレビ電話 | 10分:約51MB~100MB | |



海外だとスマホを頻繁に使うから、データ通信量は余裕を持っておかないとね!
日本から海外への通話における通信量
音声通話では約0.3MB/分、ビデオ通話では最大5MB/分が標準的な消費量です。
5GBのプランであれば、音声通話に換算すると1,600分以上(約26時間)利用できます。
データ通信量の確認方法と予想外の請求
スマホ設定画面やLINEアプリ内の「データ使用量」で確認が可能です。
高額請求のリスクを避けるためには、普段国内で利用しているSIMのデータローミングOFFを徹底しましょう。
またローミング中に着信があったときLINEで折り返しができる相手からであれば電話出ず、LINEアプリから折り返し発信しましょう。
間違って着信した電話に出てしまうと、ローミング中は着信通話料がかかってしまうからです。
なお、iPhone(iOS26で確認)では「設定」>「モバイル通信」>「該当SIMの名称」>「現在までのローミング合計」でローミングのデータ通信量が確認できます。
LINE通話を快適に利用するための準備


渡航先のインターネット環境チェック
国や地域によって通信インフラは異なります。
LINE通話がブロックされる国(例:中国・UAE・ロシア)もあるため、VPNの準備や代替アプリの検討も重要です。
eSIMやポケットWi-Fiの活用法
現地用のeSIMを事前に購入すれば、到着後すぐにネットが使えます。
長期滞在なら固定料金のポケットWi-Fi、短期旅行では日数制限付きeSIMが2025年現在コスパに優れています。
セキュリティとプライバシー対策
フリーWi-Fiには通信傍受リスクがあるため、VPNの利用を推奨します。
パスワード管理や不審なリンクのクリックも避けることで、アカウント乗っ取り被害を防げます。
注意すべき点とトラブル対処法
LINE通話がバレる可能性とその注意点
一部の国では通信監視が行われており、LINE通話の内容が第三者に把握されるリスクがあります。
現地の法規制を確認し、VPN経由で通信を暗号化して使用するのが安心です。
LINEを利用した際に発生しやすい問題
代表的な問題は「通話が途切れる」「音声が遅延する」「接続できない」などです。
多くは通信環境の問題で、Wi-Fiの不安定さやVPN設定ミスが原因になっています。
通信環境の不安定さに対する対処法
Wi-Fiの電波が弱い場合は移動して再接続したり、モバイルデータに切り替えましょう。
通話前にスマホを再起動することでも、新たな電波をつかみ直すため改善されることがあります。
海外旅行時のLINE利用のメリット


友達とのスムーズなコミュニケーション術
グループ通話機能やボイスメッセージを活用すれば、時差がある友人とも簡単に連絡が取れます。
旅行中の写真共有もスピーディーで、旅の思い出をリアルタイムで共有できます。
LINE通話を使った楽しい体験談
韓国やタイなどLINEが普及している国では、現地の友人やカフェ店員とLINE交換する旅行者も多く、帰国後もつながりを維持できます。
通信が途切れない快適な会話は、旅をもっと豊かにしてくれます。












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